PR EIGHT-JAM(関ジャム)

関ジャム 2024年1月21日 プロが選ぶ2023年マイベスト10曲(後編)

大好きな音楽番組
「関ジャム 完全燃SHOW」(日曜日 よる11:00~)のまとめ記事です。

「関ジャム」は、プロミュージシャンの方々が、

音楽理論、音楽の奥深さなどを楽しめて学べるので、とても大好きな番組です。

こちらでは、メモ程度に残させていただいております。

気軽に、楽しんでいただければ嬉しいです。

アーティストゲスト

アーティストゲスト

いしわたり淳治

川谷絵音(ゲスの極み乙女 / indigo la End

蔦谷好位置

10位から5位まで

前半10位~5位の記事はこちらをどうぞ。

10位から1位まで

いしわたり淳治さん 2023年の主な作詞活動

✅We are young / King & Prince

✅INSPIRATION / ONEW(SHINee)

✅HELLO NEW DAY / Little Glee Monster

✅素敵をあつめて / 薬師丸ひろ子

✅作り笑いをさせないで / フィロソフィーのダンス

いしわたり淳治さん 4位 YOASOBI「アイドル」

2023年を席巻!
世界のチャートでも1位

いしわたりさんのコメント
  この曲は米ビルボードの「Global Excl. U.S.」1位を獲得しましたが
  スゴイのは、YOAOSOBIがYOASOBIのまま彼らの音楽性を突き詰めて
  いった先で結果を残したという事実だと思います。

  こういったボカロP系の音楽というのは日本で生まれた
  MADE IN JAPANの音楽です。

  昨年、大谷翔平選手は
  「アメリカに憧れるのをやめましょう」と言いました。
  音楽でも「日本人ならではの何かを武器にする」というのは、
  これから世界と戦う上でとても大切な事だろうと思います。

いしわたりさんのコメント(2)
  なかなかMADE IN JAPANというのは少ないのかなと思っていまして、
  それこそ坂本九さんのSUKIYAKIみたいな感じとちかいもの
  再現が軽くできているのかしもしれない貴重な1年

蔦谷さんのコメント
  去年ちらっと言ったのですが、日本人が日本のまま海外に受け入れられるもの
  僕はサブスクでと言ってたのですが、やはりアニメって強いな
  アニメがあった事で、このYOASOBIのクォリティの高い楽曲でさらに加速したと思います

川谷さんのコメント
  この前Coldplayの東京ドーム公演のオープニングアクトがYOASOBI
  アウェイじゃないですか、
  でもアイドルのとき、みんなすごい盛り上がり。全員が知ってる曲あまりない。
  めちゃめちゃ売れているんだなと思いました

いしわたり淳治さん 3位 クリープハイプ「真実」

作詞に携わるものとして
素直に悔しい気持ちになった4人組バンド

いしわたりさんコメント
  いわゆる「お化け」のような”いるかいないか分からないもの”
  「真実」という”必ずあるとおもっているもの”を並列に並べて
  全く正反対の性質の2つなのにそれを知った時の私たちのリアクションは同じだと
  さも当たり前のように書き抜く、その冷静な視点と世界観に感服
  どうして今までこれに気付かなかったのだろうと素直に悔しい気持ちになりました。

いしわたりさんコメント(2)
  EPの最後のアコースティックの曲なんですけど、
  なんか聴いた瞬間にハッとしたというか、謎解きみたいな
  おばけとかけまして、真実と解きます
  そのこころは、見たら腰ぬかすぞという
  そんな簡単な事に気付かなかったことにびっくりしたし
  こんなふうにさらりとアコースティックの曲でサーっとやっていく
  彼の冷静な視点というか、かっこいいなと思いました

いしわたり淳治さん 2位 ちゃんみな「命日」

2023年らしさを最も感じた曲!

いしわたりさんのコメント
  徐々に日本の音楽シーンの中で「歌謡曲」の要素
  感じる曲が増えてきているように感じます。

  とはいえ、歌謡曲はアクが強いため
  その混ぜ方や料理法にはセンスが必要。

  この曲は、彼女らしさと歌謡曲的な要素のミックス具合が絶妙
  結果として気持ちいいくらいのエンターテインメントな1曲に仕上がっていて
  2023年らしさ、新しさを最も感じた1曲でした。

いしわたりさんのコメント(2)
  TikTokとかでも何年か前から、歌謡曲のリバイバルというのが
  ぽつぽつと出始めていて、新しい学校のリーダーズの「オトナブルー」だとか、
  完全に歌謡曲の要素が強いと思うんですけど、ああいう曲がドカンと
  ヒットしたりとか、曲の断片として、歌謡曲の要素が入ってくるというのが、
  増えていって、それが2023年っぽいなと思っていた

   歌謡曲ってともすれば、面白がっちゃうというか、懐メロを冷やかしている感じ
  というふうにもなりかねなくて、それをうまく混ぜるというのがすごくセンスが
  いるとなと思います。
  だからこそ、面白い要素だなと思って、これがうまくできている曲に出会うと
  新しいなと思う、そういう1年だったなと思います。

いしわたり淳治さん 1位 TOMOO「Super Ball」

メジャーシーンできっと長く活躍していく
女性アーティスト

いしわたりさんのコメント
  声とメロディーセンス、その言語感覚がとにかく素晴らしいです。
  自分のオリジナルな理屈や考えを
  歌で伝えようとすると、説明文みたいくなってしまって聴いた時に
  もたついてしまう事があるのですが、
  彼女は自分の思いを自然な言葉の中で涼しげに歌として
  伝えられてしまう才能の持ち主という感じがします。

  「目の前の壁を壊せ」「未来を切り開け」みたいな歌は
  この世にたくさんあるけど、、、

  「尖らずに丸いままつらぬけ」というメッセージは
  他ではあまり聴いた事がありません。

  ちょっとした違いのようだけど、どこか耳新しくて
  力強い言葉として届いてくる。
  彼女はこれからメジャーシーンのど真ん中で長く活躍していく気がします。

いしわたりさんのコメント(2)
  自分の理論みたいなものをやっぱり伝えたいんですよ。
  伝えたいけど、説明文をしなければならない。
  
  歌の中で、これをあまり説明しすぎると、もたつくんですけど、
  彼女はすごいナチュラルに風景描写のところの中に
  織り交ぜることができて、
  
  例えば、「おさまりのいい綺麗なビルじゃ」
  この四角いオフィスビルというものの対極が
  「ポケットの中のちゃちなスーパーボール」だという
  この対極をこの行数で正確に伝えて
  そこからさき 「丸いままつらぬいて」という話に繋がってくる

  このスーパーボールの躍動感とか、全てが計算されつくされている気がして
  これって特殊な才能、素晴らしい才能だなと思いました。

蔦谷さんのコメント
  松任谷由実さん、中島みゆきさん、両方の才能!!

いしわたりさんのコメント(3)
  彼女のキャリアをみたら、6歳でピアノを始めて
  そのあと、知らない曲の歌詞をそのままコードをつけて
  自分でオリジナルで作曲を始めたんですって、、、

  つまり、それって言葉がどう響くか、どう聴こえるかというのを
  最初から考えた作詞作曲スタートなんですよ
  だから、歌の響きに必要のない要素を省いたりというのをおそらく感覚でできている

川谷 絵音さん 2023年の主な活動

バンド
  ・indigo la End
  ・ジェニーハイ
  ・ゲスの極み乙女
  ・ichikoro
  ・礼賛
  ・PUNK3

ソロプロジェクト
  ・美的計画
  ・Enon Kawatani
  ・独特な人

プロデュース・楽曲提供
  ・DADARAY
  ・キタニタツヤ
  ・Hey! Say! JUMP
  ・大塚 愛

川谷 絵音さん 4位 CHO CO PA CO QUIN QUIN「tradition」

異色の経歴
「違和感」が「親近感」に変わるメロディー
3人組バンド

CHO CO PA CO QUIN QUIN


  東京発の3人組バンド。
  小学4年生で結成するも全員がギターだった為
  小学5年生で解散。

  その後一人が中南米音楽に傾倒し
  キューバのハバナ大学に留学。
  現地でコンガを学び2021年に再結成。

川谷さんのコメント
  キューバに留学していたメンバーや世界各国さまざまな
  音楽の影響が垣間見える
  異国感溢れるサウンドに変な歌詞

  とにかく組み合わせが面白。
  なぜかちゃんとポップスになっているし
  違和感が最後には親近感に変わる
  メロディーが素晴らしい。
  日本の音楽業界に一石を投じる曲。

川谷さんのコメント
  TikTokで路上で曲作りをやっているんですよ
  ハーモニカを持ってるメンバーがいて、そこでトンカチですねを打つ
  痛いじゃないですか、「イテっー!」となった吹いた音を録音したりなど
  それが全部かっこいい

  おもろくてかっこいいって一番やりたいじゃないですか
  かっこいいだけの音楽っていっぱいあると思いますが、
  曲を作る過程をこんなに見せて、それもおもしろいし、
  それがちゃんといい曲になっている
  ふざけて終わっていない感じが、素晴らしいなと思いました。

川谷 絵音さん 3位 Laura day romance「sweet vertigo」

懐かしさを感じるのに聴いた事がない
メロディーを作るのが上手すぎ!
メロディのデパート

Laura day romance
  2017年 早稲田大学の音楽サークル仲間で結成した3人組。

  東京を中心に活動している。

  アルバム「roman candles 憧憬蝋燭」
  APPLE VINEGAR Music Award2023特別賞
  都内のライブハウス・クラブで2022年より活動を開始。
  (新進気鋭のミュージシャンが発表したアルバムに贈られる作品賞)

川谷さんのコメント
  歌い出しの「冴えない」
  低いメロディには冴えない感じが宿っているし
  Bメロが急に「のベッド」から始まるのにもビックリしたし、
  毎回来ると思わない音程が来るのに何故か心地よい。

  まさにメロディのデパート
  懐かしさを感じるのに聴いたことがないメロディを作り出すのが上手すぎる。

川谷 絵音さん 2位 betcover!!「翔け夜の匂い草」

聴いたことがない「歌詞」とどう考えても他にはない「音楽」
5人編成バンド

betcover!!
  2019年 メジャーデビュー。
  クリープハイプ「愛す」のRE-MIXなどを手掛ける
  シンガーソングライター柳瀬二郎のソロプロジェクトからスタート。
  現在は5人編成のバンド形態に拡張。
  2021年再びインディーズへ戻る。

川谷さんのコメント
  歌謡曲的な懐かしさの中から
  危うさと色気がごちゃ混ぜになったロックが顔を出す。
  どう考えても他にはない音楽。

  聴いたことがない歌詞ばかりが登場するが
  この独特な言葉遣いも彼の魅力。
  欲しくても手に入らないと諦めていたものが
  見つかった感覚が彼の音楽を聴くとあるんです。

川谷さんのコメント(2)
  betcover!!みたいな音楽って見つからないですね。
  唯一無二というか、言葉遣いも、あんまり聞いたことがない。
  肉豆腐を突く君は真夜中をぶち抜いたシルエット
  肉豆腐を突いている人ってあまり見たことないじゃないですか
  でもそのあと 「君の明るい水着姿」 水着姿で肉豆腐をつついているんだという
  なんかちょっとアートなエロじゃなくてほんと和エロ歌謡みたいな
  ちょっと親しみづらい気がするけども、めっちゃかこいい
    

いしわたりさんのコメント
  めちゃくちゃかっこよかったですね
  歌謡曲だけども、歌謡曲よりももっとどろっとした感じ
  カッコいい言葉遣いですよね

川谷さんのコメント(3)
  この前の作品のアルバムは海外のものすごい権威のあるランキング
  日本人で唯一入っている。
  ケンドリックラマーとかいるようなランキングに入っていて
  海外から凄い評価どんどんあがってきている
  もしかしたら、betcover!!を知らないというのも今だけかもしれない。
  

【Rate Your Music 2022年間ベストアルバム】

川谷 絵音さん 1位 藤井 風「花」

令和の天才が描く
2023年No.1ポップソング!!

川谷さんのコメント
  2023年1番のポップソングです。
  シンプルな言葉しか使っていないのにどんどん深くなっていく歌詞

  「しわしわに萎れた花束」完全に藤井風構文。
  いつも子供でも分かる擬態語や擬音語がオシャレなメロディーに乗っているが
  藤井風だから出来ること。

  他の人がやればたちまちダサくなってしまう。
  針の穴を通すような言葉とメロディの組み合わせの妙には唸るしかありません。

宇多田ヒカル「One Last Kiss」などの制作に参加した
  イギリスの気鋭プロデューサーA.G.Cookを迎えた。

川谷さんのコメント(2)
  これ出たの割と最近なのですけど、聴いた瞬間にこれだ!と
  
  英語の詞も公開されていて、
  「枯れていく 今この瞬間も」「It's dying」 死んでいく、どんどん老いていく
  
  「咲いている 全ては溶けていく」はあまり意味が分からなかったけど
  「全ては溶けていく」がmelting とかじゃなくて
  Everything comes together になっていた
  全ては土に返っていく、、、

  この2行で人間はいつか死ぬことを 一切「死」という言葉を使わずに
  「花」で例えていて、しかも、それを英詞を見たら分かるってオシャレだなと思いました。

川谷さんのコメント(3)
  藤井君っていつもハイヤーセルフみたいなことを言っていて
  3次元の僕らがいるじゃないですか、とは別の高次元にある魂みたいな、、、
  
  それがあると、
  「あ、それが内なる花なんだ」と外側で自分たちは慣れているかもしれないけど
  内なる花はずっときれいなんだよと、
  だから「永遠に変わらぬ輝き探して」というのも
  最初は永遠なんて無いじゃん。
 
  でも「探しているんだよね」とくらいと思っていた歌詞が
  「永遠の変わらぬ輝き」は中にあると、自分が持っているものだから
  それを咲かせにいこうみたいな、、、
  
  「探しにいくよ 内なる花を my flower's here」
  この曲で救われた人いっぱいると思います。

  ※ハイヤーセルフ(「高次元の自分自身」を指すとされ、3次元よりも上の次元から見守る「自分自身」)

蔦谷 好位置さん 2023年の主な活動

手がけたアーティスト
  ・稲葉浩志(B’z)
  ・いきものがかり
  ・大塚愛
  ・back number
  ・JUJU
  ・wacci

ソロプロジェクト(KERENMI)
  ・asmi & imase
  ・アヴちゃん from 女王蜂 & RYUHEI from BE:FIRST

蔦谷 好位置さん 4位 PAS TASTA「river relief ft. 崎山 蒼志 」

最新鋭のDTMアベンジャーズが放つ
強烈なJ-POP!!

PAS TASTA
  2022年にデビュー。
  インターネットを媒介に国境を越えて活躍する6人による
  J-POPプロジェクト。

  2023年3月
  1stアルバム「GOOD POP」をリリース。
  収録曲「peanut phenomenon」が
  Spotifyの国内バイラルチャート入り。

崎山蒼志
  2021年 メジャーデビュー
  ・TVアニメ「呪術廻戦(懐玉・玉折)」エンディングテーマ
  ・TVアニメ「僕のヒーローアカデミア」第5期 第2クールエンディングテーマ
  ・Amazon Primeドラマ「賭ケグルイ双(ツイン)」主題歌
  ・ドラマ「顔だけ先生」主題歌
  などを手がける。

蔦谷さんのコメント
  2010年代はSoundCloudを中心にナード・ギークなトラックメイカーや
  アーティストが渦巻いていました。
  
  10代の多感な時期にその時代を過ごし、サウンドメイクに取り憑かれた
  6人による激しく強烈な音とドリーミーな展開。
  
  彼らの精神性に呼応するシンガーソングライター崎山蒼志の言葉と
  メロディも相まって、、、
  インターネットの混沌からどこまでも遠く響く希望とエモーショナルを感じます。

  ※SoundCloud(誰でも簡単に曲を投稿できる音楽プラットフォーム)
  ※ナード・ギーク(コンピューターなどの知識が豊富な人)

蔦谷さんのコメント(2)
  世界的に、SoundCloudというのがほんとにすごい才能が集まった
  ビリーアイリッシュもSoundCloud出身、ポストマローンもそうだし
  世界的スターが何人も出ている。

  そういう中でしのぎを削って、みんな「こんな音おもしろいだろう」
  「こんな音作れるぜ」「これどうやって作れるの?」って情報交換で
  サウンドの作り方が確信的に進化した

  この10年で音色の幅が広がった
  そういう青春時代を過ごしたそういう子たちが最先端の音を作っている
  世界最先端といっても過言ではない
  ほんとにすごいです!

蔦谷 好位置さん 3位 Ado「唱」

歌い手の最先端にして最高峰が放つ
圧巻のボーカル表現!!

蔦谷さんのコメント
  ボーカロイドや歌い手の時代を経て、ボーカル表現の可能性は大きく進化し
  現在は人類史上最も多彩な歌唱表現が存在すると言えるでしょう。
  
  その最先端であり最高峰に君臨する
  Adoの歌唱、発想はもはや演奏家と同じように
  ヴィルトゥオーゾと呼ぶに相応しいです。

  ※ヴィルトゥオーゾ(音楽家においての名手)

サウンドを手がけるのは、、、
  ・音楽プロデューサー Giga
   ゆず、和田アキ子、まふまふなど

  ・DJ/音楽プロデューサー TeddyLoid
   ゆず、柴咲コウ、ももいろクローバーZ、ちゃんみな
   DAOKO、アイナ・ジ・エンドなど

蔦谷さんのコメント(2)
  彼女のポテンシャルの最大限に引き出した
  TOPHAMHAT-KYOの歌詞とGiga & TeddyLoidの仕事が最高です。

  人類の今までの表現といえば大袈裟ですが
  開闢(かいびゃく)以来の表現を全部読み込んだごとく、
  自分の歌唱表現に取り入れているところです。
  
  自分の声の表現のコントロールも自由自在だし、
  それでいてテクニカルに聴こえない、
  カラオケで高得点を取ったりする歌と対局にいると思います。

川谷さんのコメント
  Adoほんと歌すごいですよね
  最初出てきたときは、ガナリの印象だったですけど
  色々な表情があって、Mrs. GREEN APPLEの大森君とは対極にあるのですが、
  でもその2人が男女のトップレベル
  この2人がベスト10に出ているというのがいいなと思いました。

蔦谷 好位置さん 2位 TOMOO「Grapefruit Moon」

言葉と音を見事に操り時間までも表現する
シンガーソングライターの傑作!!

TOMOO
  6歳よりピアノを始め中学に入りオリジナル曲の制作を開始。
  その後、本格的に音楽活動をスタートさせ2022年メジャーデビュー

  Offisial髭男dism 藤原、Vaundy、YOASOBI ikura、三浦大知などが絶賛!

蔦谷さんのコメント
  何気ない日常をどう切り取り表現するかというのは
  ポップスにおいての役割の一つですが、、、
  TOMOOは歌詞だけでなく、作曲においても
  心情や情景描写が出来るシンガーソングライターです。

  習慣を切り取るだけでなく
  時間の経過も感じさせる作詞作曲能力、歌唱表現に
  言葉を失うほど感動した1曲です。

蔦谷さんのコメント(2)
  例年なら1位!
  ほんと天才ですね、この人

  この曲「Grapefruit Moon」というのは、
  一人の女性が、少女でもない、大人でもないという年代にさしかかって
  そこの自分の肉体であったり、精神の変化と向き合っているという曲だと思います。
  まず、どういうふうに始まるかというと、、、

  ピアノこのところで作曲能力が素晴らしい!
  多分70年代のソウルやR&Bをルーツに持っているんだなとすぐ分かる

蔦谷さんのコメント(3)
  歌詞を見てみましょう
  「夕方の風にまぎれた 昼間のコンクリートの熱」
  昼の11時か12時に太陽に照らされたコンクリートの熱を夕方に感じている
  つまり昼間というのが自分の少女時代
  夕方と言うのは今、夜でもない 昼でもない、今、
  
  大人でもない子供でもない自分
  そこに少女時代の情熱とか多感なころの事を感じているメタファーだと思う

  これはすごいぞ、この曲はどうなるんだ、どうなるんだと、、、

蔦谷さんのコメント(4)
  実はこれ転調している。
  転調しているのですが、最初のAメロのキーはBフラット
  サビのキーはEフラット完全4度上にあがっている

  結構変わったなと思うが、実はフラットが1個増えただけ
  だから気付く人は気付くが、気付かない人は気付かない

  つまり、「お前何年たっても変わんねぇなー」という人もいるかもしれないが、
  久ぶりに会ったら、「なんかすごく大人っぽくなったね」
  という転調をやっているんですよ

蔦谷さんのコメント(5)
  2番の歌詞 「なんてね」とちょっと照れが入っている
  つまりグレープフルーツって甘酸っぱい

  甘酸っぱいって少女時代、苦みもある、大人の苦さ
  これを一言で表現するって、素晴らしいなと思います。

蔦谷 好位置さん マイベスト歴代1位

蔦谷 好位置さん 1位 君島 大空「crazy」

言語化できない感情を呼び起こす唯一無二の作家性
どこにも属さない孤高の音楽

君島 大空
  2014年、活動開始。
  ギタリスト/サウンドプロデュースとして吉澤嘉代子、中村佳穂、
  adieu(上白石萌歌)、UAなど
  様々な音楽家の制作、録音、ライブに参加。
  2019年、本格的にソロ活動を開始。

「遠視のコントラルト」/君島大空
  蔦谷さん2019年の3位に選出

蔦谷さんのコメント
  この作品が収録されている「no public sounds」を聴いたとき
  いつの間にか泣いていました

  この感情が何なのか考えたのですが言語化できない。
  しかし、懐かしいような感覚でした。
  記憶を辿っていくとこの感情は
  音楽でしか得られないものであるという結論に至りました。

  それは説明のできないものですが、
  説明できないということがまさに彼の音楽の魅力であり
  唯一無二の作家性によるものだと思います。

蔦谷さんのコメント(2)
  初めてちょっと手ぶらで、、、
  もう何もないですね、、、
  何を言ったらいいのか分からないんですよ
  この感情になりたくて音楽やってるなと
  音楽好きだったというのをこのアルバムを聞いて2,3曲目で泣いてた
  その2曲目がこの曲だった
  もう分析とかバカらしい
  「仲間がいた」と思った

蔦谷さんのコメント(3)
  特別変わったことをやっているわけではないが、
  6/8の拍子だけど、6で数えさせない。4と2みたいな感じ。

蔦谷さんのコメント(4)
  このファミレドはポップスでめちゃ多い
  年間何百曲あるんじゃないかというくらい多い
  ファミレドが出てくるから、そこから親しみやすいのかなと思ったら、
  そこから全く拍が取れなくなる

しかもコードがこのように進んでいくんですけど

彼の音楽ってなんか隠れんぼしてる感じなんですよ
すごく皆に分かってもたいたいし、美しいものを作っていて
だけど、シャイだから素直に表現できないと思う
純粋に音楽だけに没頭してほしい

バッファとモーツアルトの時代って作品番号しかついていないんですよ、
基本的に交響曲○○番とか、、、
それは「絶対音楽」と言われていた

ベートーヴェンの後期くらいから、これは歓喜のための音楽だとか、
運命の音楽だとか、
それからだんだん「標題音楽」になってきて、
ポップスは歌詞があるから全部「標題音楽」なんですけど
彼は「絶対音楽」的に音楽を作っていると思う

だから、これは説明ができない
まず初め最初に思ったのはアルバム聞き終わって、
早く俺も曲を作りたい
自分が音楽をやってきてよかったなと
彼みたいになりたいなと、、、
初めてなんですよ、こんな気持ちになったのは、、、

全体音楽:音楽外の意味の表現から離れて純粋に音そのものの構成を重視して作られた音楽。
標題音楽:内容を示す題、あるいは説明文がつけられ聴き手を一定の方向に導こうとする楽曲

10位から1位まで(おさらい)

終わりに


プロが選ぶ2023年マイベスト10曲(後半)
ありがとうございました!

4位から1位まで、12曲中、
私が知っている曲は、4曲でしたー
8曲知らない曲で、新たな発見で楽しかったです☺


個人的にいいなと思った3曲が、、、
蔦谷 好位置さんの1位 君島 大空「crazy」
・いしわたり淳治さんの3位 クリープハイプ「真実」
・川谷 絵音さんの4位 CHO CO PA CO QUIN QUIN「tradition」

藤井 風さんの「花」は、ドラマ「いちばんすきな花」を見ていたので、
思い入れがあります。
勝手に殿堂入りしております。
イントロから、声から、心地よすぎる曲でございます。

Adoさんの歌唱は、
ほんと脳みそちぎれそうなくらいスゴイですね。
色々な声を操って、色々な表現、人間ってこんな事できるんですね、感服です。

TOMOOさん
センスの塊ですね、詞も奥深すぎです。
個人的に「グレープフルーツムーン」は
GOING STEADYの「グレープフルーツムーン」が好きすぎて、
勝手にそれを越えれるのかとか思っていましたが、
TOMOOさんの「グレープフルーツムーン」もめちゃはまっています。
タイトルだけでの比較すみません。(どちらも大好きです)
いいものはいい。ただそれだけ、、、
ほんといい曲ですね。
TOMOOさん、なんとなく宇多田ヒカルさん的な位置になりそうだなと思った次第です。



君島 大空「crazy」
蔦谷さんのコメントの純粋に音楽好きという気持ち、熱い想いに感動、、、
君島 大空さん名前だけ聴いた事がありましたが、聴くとどんどん引き込まれました。
声がキレイです。なんか心に沁みる、バックの演奏も熱い。
そして、拍の取り方(4拍+2拍)
めちゃオモシロいです。全然気づかなかった。
これは楽しいですね。


クリープハイプ「真実」
尾崎さんの声、いいですよね。
クリープハイプ、下北沢デイジーバーでライブを見た事があります。
めちゃかっこよかった記憶。
「真実」ループして聴いてます。
曲の終わり方がスパッとさわやかすぎて気持ちがいい。


CHO CO PA CO QUIN QUIN「tradition」
はい、完全にヤラレマシタ。
もうフジロックに出てほしいバンドですね。
楽曲のセンス、音楽を楽しんでいる姿が最高です。
「tradition」ヤバいです。
コーラスもパーカッションも歌詞も、、、のれます、踊れます。
素晴らしすぎます。
民族音楽と電子音楽の融合いいですね。
(そいえば、沖縄民謡とダブ系の音楽の琉球アンダーグラウンドというユニットが好きでした)
音楽って、人生を彩ってくれますね。
音楽様に感謝です。



関ジャムさん
素敵なゲスト、素敵なテーマ、楽しい番組、誠にありがとうございました!



個人的に嬉しかったお話、、、

今回のマイベスト後半を見て、
なんか急にNATSUMENを聴きたくなりました。

そして、「そいえば、今、NATSUMEN活動しているのかなー」と
思いWikipediaを見てみると過去メンバー(キーボード)に
蔦谷好位置さんのお名前が、、、

えっーーーーー!
蔦谷さん元NATSUMENのキーボードさん???
すみません、存じ上げておりませんでしたーーー!

蔦谷さんはYUKIさんの「JOY」などを作ったスーパー作曲家
イメージが強かったもので、、、
バンドマンでなく作曲メインの方だと思ってました。
まさかNATSUMENに2010年まで在籍されていたとは、、、

という事は、私は2010年までに
NATSUMENのライブ何回か見ているので、
蔦谷さんもを見たことがあるはず、、、

個人的にNATSUMENは2006年のフジロック
お昼くらいのオレンジコートでのステージを見て感動しすぎてました。
日本でこんなにかっこいいバンドがいるんだと衝撃を受けた記憶。
フジロックのライブがカッコ良すぎて涙出てました。
フジロックにドはまりしたきっかけでもあります。


わー、蔦谷さん、NATSUMENかー
この事を知って、より蔦谷さんのコメントに説得力が増された感じです。
あの界隈のバンドも知って、メジャーのバンドも触れられ
経験値が幅広すぎます。素晴らしすぎます。

それにしても
NATSUMENかっこよすぎです。
蔦谷さんかっこよすぎですー。
(蔦谷さんが演奏しているライブ映像見つけちゃいました↓↓↓)
最高の音楽ありがとうございます!

関ジャムさん、
ほんと素晴らしいミュージシャンが多く出演されて嬉しい限りです。
これからも楽しみにしています。


🎵NATSUMEN @KAIKOO POPWAVE FESTIVAL2010

2025年1月12日 プロが選ぶ2024年マイベスト10曲(前編)
2025年1月19日 プロが選ぶ2024年マイベスト10曲(後編)

2024年1月14日 プロが選ぶ2023年マイベスト10曲(前編)
2024年1月21日 プロが選ぶ2023年マイベスト10曲(後編)

-EIGHT-JAM(関ジャム)